ITに詳しくない人への説明はClaude任せ——Microsoftテナント移行で作った説明スライドの話
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ITに詳しくない人への説明はClaude任せ——Microsoftテナント移行で作った説明スライドの話

はじめに:テナント移行で問い合わせが殺到した

社内でMicrosoftテナントの移行作業を進めているのですが、想定外の問題が起きました。

メールの移行(Outlookのエクスポート)に時間がかかりすぎるという問い合わせが続出したのです。

「エクスポートが終わらない」「止まってるっぽい」「壊れた?」——そんな連絡が次々と来ます。 しかも相手はPCにあまり詳しくない、初老の方々が多い

「PSTファイルとは…」「HDDとSSDの違いが…」などと説明しようとしても、なかなか伝わりません。

解決策:Claudeにスライドを作ってもらう

口頭での説明に限界を感じたので、説明用のスライドをClaudeに作成してもらうことにしました。

ポイントは「IT用語を使わない、身近な例えで伝える」こと。これをプロンプトに盛り込んで依頼したところ、2種類のスライドができ上がりました。


スライド①:そもそも「テナントって何?」を説明する

移行の話をする前に、まず「テナントとは何か」を理解してもらう必要があります。

テナントとは? タイトルスライド

Claudeが作ったスライドでは、テナントをこう説明しています。

あなたの会社専用の「Microsoftビルの一フロア」

テナントを一言で説明するスライド

ビルの例えは秀逸でした。

マンションで考えるテナントの説明

各フロアには鍵がかかっていて、他の会社の人は入れない。フロアの中にはメール・ファイル・チャットが入っていて、情シスが鍵を管理している——という構造を、図と一緒に示すことで直感的に理解してもらえます。

テナントの中に入っているサービス一覧

よくある疑問への回答

「テナントIDって何?」「データは安全?」といった疑問もスライドに盛り込みました。

よくある疑問に答えるスライド

まとめスライド

最後の「あなたはただログインするだけで使える!」というメッセージが大事で、「難しいことは情シスが管理してるから、あなたは気にしなくていい」という安心感を伝えられるようにしています。

まとめスライド


スライド②:なぜエクスポートに時間がかかるのか

こちらが問い合わせ対応の本命です。

Outlookエクスポートに時間がかかる理由 タイトルスライド

Claudeはエクスポートの時間がかかる理由を「大引越し作業」に例えました。

大引越し作業の例えスライド

何年分ものメールを1通ずつ別の入れ物に詰め替える作業 = 時間がかかって当然!

4つの理由を身近な例えで

理由① データ量がとても多い

理由①:データ量がとても多い

メールを長年使うと数GBにもなり、添付ファイルが多いとさらに膨らむという話をデータで示しています。

理由② 形式の変換(翻訳作業)が必要

理由②:形式の変換

OutlookのデータをPST形式に変換する処理を「日本語の本を英語に訳す感じ」と説明。1通ずつ処理するので時間がかかる、という流れです。

理由③ PCは同時にたくさんの仕事をしている

理由③:PCは同時にたくさんの仕事をしている

エクスポート中もメール送受信・ウイルス監視・自動保存などが動いている。「引越し作業をしながら普通の仕事も続けているイメージ」という例えがわかりやすいです。

理由④ ハードディスクの書き込み速度に限界がある

理由④:ハードディスクの書き込み速度の限界

「水道管のようにデータの流れる量には物理的な限界がある」として、SSDとHDDの違いを説明しています。

時間の目安と待ち方のポイント

エクスポートにかかる時間の目安

待っている間のポイント

「進行バーが止まって見えてもOK」「夜間や休憩中に実行がベスト」など、実際に問い合わせで多かった内容をそのままスライドに反映しています。


やってみて気づいたこと

Claudeへの依頼で意識したこと

「ITに詳しくない人向け」「難しい用語を使わない」「身近な例えで説明する」——この3点をプロンプトに入れたことで、自分では思いつかないような例えを使ったスライドが出てきました。

特にビルのフロア・引越し・水道管といった比喩は、自分で考えると「ちょっとくどいかな」と感じてボツにしがちですが、実際には非常に伝わりやすいと好評でした。

説明資料づくりはAIが得意

技術的な内容を非技術者に伝える資料を作るのは、エンジニアが苦手とする作業のひとつです。知識があるぶん、つい専門用語が混入したり、説明が細かくなりすぎたりします。

Claudeはその点、「相手の知識レベルを前提にした説明」を生成するのが得意で、今回のような用途にはぴったりでした。

修正はほぼ不要だった

出てきたスライドの構成はほぼそのまま使えました。絵文字の多用が気になる場面もありましたが、非技術者向けの説明資料としてはむしろ親しみやすさにつながっていたかもしれません。


まとめ

テナント移行という地味だけど対応が大変な作業で、Claudeへのスライド作成依頼が思った以上に効果的でした。

  • 問い合わせの内容が「なぜ時間がかかるのか」の確認から「完了の報告」に変わった
  • 対面説明の前にスライドを見せておくことで会話がスムーズになった

「自分で説明資料を作る時間がない」「どう説明すればいいかわからない」という場面で、AIに下書きを任せるのはかなり有効な選択肢だと感じています。

同じような状況で悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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